狂犬病
狂犬病とは、感染している動物に咬まれることで感染し、発症した場合は中枢神経を冒され、必ず死にいたる、大変怖い病気です。
名前に“犬”とついてますが、人を含めたすべての哺乳類に感染します。
現在、日本国内では、1956年以降動物の発症例はありませんが、世界では毎年5万人以上の人が狂犬病の動物に咬まれることで発症し、命を落としています。
最近では、2006年にフィリピンでより帰国した2名の日本人が、渡航先で犬に咬まれたことが原因で狂犬病を発症、死亡しています。
生後91日以上のワンちゃんは登録と狂犬病予防注射が必要です。
狂犬病予防注射は1年に1度打たなければなりません。
世界中が繋がっている今の時代、いつ日本国内に入ってくるかわかりません。
「うちの子は外に出ないから・・」
「うちの子はおとなしいから・・」ということではなく、きちんと予防しましょう。
混合ワクチン
狂犬病以外の、日常生活で感染の恐れがある病気の予防のために混合ワクチンがあります。
イヌ、ネコ、フェレットが対象になります。
イヌやネコは、お母さんから様々な感染症から守るためのバリア(移行抗体による免疫)をもらって生まれてきます。
しかし、生後2カ月前後の時期になると、その移行抗体がなくなり、感染症にかかる危険性が高まります。体力のない子犬、子猫は発症することにより、命の危険にさらされることも少なくありません。
そのため、生後2カ月前後の時期にワクチン接種をする必要が出てきます。
子犬の時期はしっかりと免疫を上げるために、ひと月おきに2~3回、追加接種が必要になります。
おうちに来た時期や、ペットショップであらかじめ接種している時期によって、初回ワクチンや追加接種の時期が異なる場合があります。
なお、当院で去勢・避妊手術を含めた手術をする場合、感染症予防のため基本的にワクチン接種を受けてからになります。
予防できる犬の感染症
- ジステンパー
- アデノウィルス2型感染症
- 犬伝染性肝炎
- 犬パラインフルエンザ
- パルボウィルス感染症
- コロナウィルス感染症
- レプトスピラ病
予防できる猫の感染症
- 猫カリシウィルス感染症
- 猫ウィルス性鼻気管炎
- 猫汎白血球減少症
- 猫クラミジア病
- 猫白血病ウィルス感染症
- 猫エイズウィルス(現在国内ではワクチンの販売がありません)
ワクチンの種類
当院で接種可能なワクチンの種類は次の通りです。
犬の場合 5種混合ワクチン
8種混合ワクチン
猫の場合 3種混合ワクチン
5種混合ワクチン
必要なワクチン、内容については接種時に説明致します。
ご不明な場合は、お気軽にお尋ねください。
イヌやネコは長い歴史と共に、人との関係を築きあげてきました。
「ペットであること」は、すなわち「自然な行動を制限されていること」であり、
生殖行動も、「野生動物のように自然に」というわけにはいかないのが現実です。
しかし、抑制するだけではペットにとって大きなストレスになってしまいます。
そこで。そんなストレスを取り除いてあげる方法として、避妊去勢手術があります。
そして、避妊去勢手術には、ストレスからの解放以外にも、さまざまなメリットがあります。
メスの避妊手術のメリット・・・
☆初回発情前に避妊手術を行うと乳腺腫瘍の予防になります。
[ワンちゃんの場合]
初回発情前…99.5% / 1回目の発情の後…92% / 2回目の発情の後…74%
の予防効果があるといわれます。(2歳半すぎると予防効果はなくなります。)
当院では生後4か月以上で避妊手術が可能です。
早い子だと生後6カ月を過ぎたころに初回発情を迎えることもあるので4~6ヶ月の間にするのがオススメです。
[猫ちゃんの場合]
生後6カ月まで…91% / 生後7~12ヶ月まで…86% / 生後13~24カ月まで…11%
の予防効果があるといわれます。
猫ちゃんも生後4カ月から避妊手術が可能です。
生後6カ月を過ぎたころから初回発情を迎えることがあり、赤ちゃんのような声で鳴いたり、飼い主さんの足に必要以上にすり寄ったり、一緒に生活していて煩わしく感じることも多く、猫の発情は短期間に繰り返しおこり、なかなか終わりません。
少しでも外に遊びに行ってしまう猫ちゃんは、ちょっとのスキに妊娠・・・ということもありますので、早めに避妊手術することをおススメします。
[子宮蓄膿症とは]
子宮蓄膿症は、高齢の未避妊のペットでよくみられる病気で、発見が遅れると命にかかわる事もあります。
発症した場合は、基本的には避妊手術(子宮卵巣全摘出)を行うことになりますが、全身状態が悪いと手術時の体の負担も大きくなります。
オスの去勢手術のメリット
問題行動や性格の変化の予防
- マーキング行動の予防(生後6カ月ごろから始まります)
- 人や動物への攻撃性の抑制
高齢期の性ホルモンによる病気の予防(5~6歳以上)
- 前立腺肥大・・・排便や排尿に問題が起こる事があります。
- 会陰ヘルニア・・・肛門の横のお尻の筋肉が痩せて、排便がしにくくなります。
- 肛門周囲腺腫・・・肛門の周りにできもの(腫瘍)ができます。
去勢手術は生後5カ月から手術が可能です。
早めに行った方が効果的ですので、お気軽にご相談ください。
避妊去勢手術のデメリット
避妊、去勢手術をするとホルモンのバランスがかわることで、太りやすい体質になる場合があります。
しかし、これは適切な運動や正しい食事管理でコントロールが可能です。
避妊去勢手術を終えたワンちゃん、ネコちゃん用の肥満防止フードもありますのでお気軽にご相談ください。
避妊去勢手術を受けるためには・・・
必要なワクチンを手術の2週間前までに済ませておくこと
*歳をとってからは、事前に血液検査や健康診断が必要になります。
予約制
基本的には朝お預かり、夕方お迎えの日帰り手術です。
ご不明な点があればお気軽にご相談ください。
ワンちゃん、ネコちゃんの歯の病気で怖いのは歯周病です。
そして、その原因は歯に付着する『歯石』にあります。
歯石とは、歯の表面にくっついている黄色い石のようなものです。
これは歯垢が固まってできています。
*歯垢とは細菌の塊です。
歯石を放置していると、歯肉の炎症だけでなく、歯そのものがボロボロになっていき
やがては歯石の元になる菌が血液に入り込み、心臓や腎臓などでも病気を引き起こす原因になることがあります。
- 歯が汚い
- 口臭がにおう
- 歯ぐきが赤く腫れている
- 歯がぐらぐらしてる
このような症状は歯石が原因かもしれません。
一度付いてしまった歯石はちょっと擦っただけでは取れませんので、超音波スケーラーという専用の器械を使い、全身麻酔が必要な処置になります。
予約制で、基本的には朝お預かりして夕方お迎えの、日帰りの処置になります。
全身麻酔をかけるため、処置前には血液検査と健康診断、およびワクチンの接種が必要となります。
歯の健康はペットの長生きにつながります。
お気軽にご相談ください。
当院では、主に椎間板ヘルニアの患者様向けに、通常の内科治療(薬物療法)だけでは思わしい回復が見られない場合に、補助療法として『鍼灸治療』の併用もご提案しています。
鍼灸治療は、通常の内科療法と併用した場合でも、症状の悪化や副作用などのデメリットがほとんどないため、補助療法に適しています。
具体的には・・・
(1)経絡に鍼を刺して電気による刺激を与えます。
(2)その後、温灸による治療を行います。
最初は週1~2回から始め、その後の経過を見て治療の間隔をあけていきます。
予約制になります。
症状によっては、鍼灸治療が必要ない症例や、鍼灸治療が不適応な症例もありますので、
お気軽にご相談ください。
ライフチップとは・・・
ライフチップとは、長さ12mm、直径2mmほどの筒型のチップのことで、専用の注射器で埋め込みます。
チップには15桁の数字が記録されており、専用の読み取り機で個体識別を行う、
いわば、ハイテクな『ペットの名札』です。
- 麻酔不要
- その場ですぐに挿入可能
大切なペットの迷子対策として、ライフチップの挿入をオススメしています。
ワンちゃんもネコちゃんも挿入可能です。
ライフチップのいいところ
たとえば、首輪にしっかり名前を書いていても、いざという時に外れてしまう恐れがあります。
ライフチップなら、体内に埋め込むのでなくす心配もなく、麻酔なしでほとんど痛みもなく、簡単に埋め込むことが出来ます。
もし迷子になった場合でも、専用の読み取り機を近づければ、すぐに飼い主さんが分かっておうちに帰る事ができます。
ご不明な点はお気軽にお尋ねください。
※ペットショップで購入時にすでにライフチップが入っているワンちゃんもいます。
しかし、飼い主登録がされてない場合もありますので、ご心配な方はお気軽にお尋ねください。